世界のフライトデータAPI市場は2026年に5億2,000万米ドル規模へ達すると予測されており、毎週のように、運賃データや運航状況のフィード、予約処理の仕組みを必要とするAI旅行スタートアップが新たに登場しています。しかし、世の中にある「おすすめフライトAPI」記事の多くは、予約用APIと追跡用APIをごちゃ混ぜに扱い、料金は「お問い合わせ」リンクの奥に隠し、そして今年最大の大きな変化――Amadeus Self-Serviceの終了――には追いつけていません。
Thunderbitチームではここ数カ月、フライトデータ系ツールを調査・検証・比較してきました。その中で得た最大の学びは、こうです。「最強のフライトAPI」などというものはありません。あるのは、あなたの目的に最も合うフライトAPIだけです。運賃比較アプリを作るスタートアップと、到着便を追跡したい空港送迎会社では、必要な仕組みはまったく違います。この記事では、10のフライトAPIと関連ツールを、実際の料金、無料枠の上限、そしてAPIがそもそも最適解ではないケースまで含めて、用途ベースで透明性高く比較します。さらに、Amadeusの終了についてもはっきり触れます。Self-Serviceは2026年7月17日に停止され、もしこれを基盤に開発していたなら、すでにその影響を受けているはずだからです。

最適なフライトAPIを選ぶときに見るべきポイント
このリストにあるツールは、次の6つの観点で比較しました。それぞれをわかりやすく説明すると以下の通りです。
- 無料枠 / 試用枠の上限: 開発者やスタートアップには、まず0円で始められることが重要です。ただし「無料」といっても、ダミーデータしか使えないサンドボックス、数回だけ使える実データ、あるいは数クエリで消える少額クレジットなど、意味はさまざまです。この違いは多くの記事が思っている以上に重要です。
- 料金の透明性: 1回あたりの課金額や注文単価を明示しているベンダーもあれば、「営業にお問い合わせください」としか書かないところもあります。予算感をつかみたい初期チームにとって、料金が見えないのは致命的です。
- データの種類(予約 / 追跡 / 価格): ここが最も混乱しやすいポイントです。予約APIは発券を行います。追跡APIはフライト状況、遅延、搭乗口情報を返します。価格検索APIは運賃を返します。スクレイピングツールは、ページ上に表示されている情報を取得します。これらは互換ではありません。
- レート制限とキャッシュ規約: 「安い」APIでも、数分おきに叩かなければならないなら結果的に高くつくことがあります。キャッシュ禁止のAPIだと、同じデータでも毎回課金されることになります。
- アクセス形態(セルフサーブか提携か): セルフサーブなら、登録してAPIキーを受け取り、そのまま開発を始められます。提携型は、申請、商用審査、一定以上のトラフィック要件、場合によっては数週間の待ち時間が必要です。
- リアルタイム性の深さ: 「リアルタイム」といっても、ライブ運賃検索、実際の機体位置、あるいはキャッシュ済みの参考価格まで幅があります。ゲートやターミナル情報は、エンタープライズ枠にしか入っていないことも多いです。

競合記事の多くは、この6項目のうち半分以上を飛ばしています。この記事ではそうしません。
無料枠で徹底比較:各フライトAPIの正確な上限
これは、他ではほとんど見かけない表です。10個のツールについて、ドキュメント、料金ページ、RapidAPIの掲載情報を確認し、2026年5月時点の無料枠をまとめました。さらに、AmadeusとKiwiについては、2026年8月時点で更新しています。どちらも新規開発者向けの門戸を閉じたあとです。
| API / ツール | 無料呼び出し数 / ページ数 | 含まれるデータ | 登録形態 | 主な制限 |
|---|---|---|---|---|
| Thunderbit | 無料で6ページ、無料トライアルで10ページ | ページ上に表示されている価格、時刻表、在庫情報を抽出 | Chrome拡張機能 / セルフサーブ | 予約APIでも認定済み追跡APIでもない |
| Amadeus | 新規開発者向け無料枠なし(Self-Serviceは2026年7月17日に終了) | 検索、価格、予約フロー、運航状況、空港データ | エンタープライズのみ。セルフサーブ登録なし | IATA/ARC認定、または既存のGDS契約が必要 |
| Duffel | テストモードは無料 | 検索、オファー、注文、発券、付帯サービス | セルフサーブ / 管理型コンテンツ | テストモードはサンドボックスの架空航空会社データ |
| Kiwi.com Tequila | 新規開発者向け無料枠なし(招待制の提携アクセス) | 検索、マルチシティ、NOMAD、予約 / アフィリエイト | 招待制の提携。Travelpayouts経由の一部ルートあり | セルフサーブ登録は終了。Travelpayouts経由には月間50,000 MAUが必要 |
| Skyscanner(公式) | 公開無料枠なし | メタサーチのライブ価格および参考価格 | 公式提携 | 商用承認が必要で、通常は月間100,000 MAUが条件 |
| RapidAPI経由のSkyscanner | 月100リクエスト程度(第三者掲載) | Skyscanner風の検索データ | RapidAPI | 公式Skyscanner提携ではない |
| FlightAware AeroAPI | 月5ドル分までの無料クエリクレジット(ADS-B供給元は月20ドル) | フライト状況、追跡、履歴、アラート | セルフサーブ、有料クエリ課金 | 「無料」は固定回数ではなくクレジット制 |
| AeroDataBox | 月600 APIユニット | フライト状況、時刻表、空港、機体情報 | RapidAPI / API.Market | ユニットとリクエストは同一ではない。エンドポイントごとに消費量が異なる |
| Aviationstack | 月100リクエスト | リアルタイム便、空港、航空会社、時刻表 | セルフサーブ | 無料枠は1リクエスト/60秒に制限 |
| FlightAPI.io | 無料20〜100回(ドキュメントと販促ページで記載が不一致) | フライト価格検索、追跡、空港時刻表 | セルフサーブ | 直接予約は不可 |
| Travelpayouts | 無料登録可。API制限は1分単位 | キャッシュ済み/集計済み運賃、トレンド、人気ルート、アフィリエイトリンク | アフィリエイトプラットフォーム | 検索APIは月間50,000 MAUが必要。データはキャッシュされる場合あり |
ここでいくつか注目点があります。
Duffelにはテストモードがありますが、そこで使うデータは実データではなくサンドボックスです。Amadeusも以前は同様でしたが、そのサンドボックスはSelf-Serviceポータルの終了とともに消えました。Aviationstackの100回無料は本当にライブデータですが、すぐ使い切ってしまいます。FlightAwareの「無料枠」は実際には月5ドル分のクレジットで、固定回数制とは違います。そしてThunderbitの6ページ無料は、構造化APIを叩くのではなく、表示中のWebデータを抽出する別タイプの仕組みです。
自分に本当に必要なフライトAPIの種類はどれ?
フォーラムではよく、追跡APIを選んだのに本当は予約APIが必要だったり、メタサーチAPIに発券を期待したり、というすれ違いが起こります。FAAは米国空域だけで1日45,000便超、約290万人の旅客を扱っています。つまり、データの世界は巨大で、しかも断片的です。
| 用途 | 必要なもの | おすすめ候補 |
|---|---|---|
| 予約エンジンを作る | 予約 / 発券API | Duffel、Amadeus Enterprise(認定済みの場合) |
| 運賃比較サイトを作る | 検索 / 価格 / メタサーチAPI | Skyscanner提携、FlightAPI.io、Travelpayouts(Kiwi Tequilaは招待制) |
| 空港送迎の配車 | リアルタイム到着 / 遅延追跡 | FlightAware、AeroDataBox、Aviationstack |
| 搭乗口・ターミナル情報を表示 | 運航状況 + 空港インフラ情報 | FlightAware、AeroDataBox |
| 競合価格を監視 | 価格抽出(予約なし) | Thunderbit(OTAをスクレイピング)、FlightAPI.io、Travelpayouts |
| 旅行アフィリエイトサイト | 検索 + マネタイズ | Travelpayouts、Skyscannerのアフィリエイト |
| 航空会社サイトとAPI価格を照合 | スクレイピング補完 | Thunderbit + 選んだAPI |

最もよくある誤りは、追跡APIに運賃を聞いたり、Google Flightsに公開APIがあると思い込んだりすることです。
Google Flightsの公開APIはありません。GoogleはQPX Expressを2018年4月10日に終了し、後継も用意していません。
1. Thunderbit
Thunderbitは、一般的な意味でのフライトAPIではありません。これはエージェント型のWebスクレイパーで、Chrome拡張機能、Webアプリ、そしてAPIとして提供されており、コードを書かずに航空会社サイトやOTAページから運賃、時刻表、空席情報を抽出できます。操作は本当に1クリックです。「One Click Extract」を押すだけで、Thunderbitがページ構造を解析し、整形されたデータを取得します。
私はThunderbitチームで働いているので、どこに向いていて、どこに向いていないかは正直にお伝えします。
Thunderbitが強いのは、従来のAPIでは届かない場面です。
- ニッチな航空会社:集約APIでカバーされていない地域航空会社や、GDS掲載が少ない超格安航空会社
- 価格検証:APIで返った運賃が、航空会社公式サイトの表示と一致しているか確認したいとき
- 少量の継続監視:1日50〜200ルートを追いたいが、APIの最低利用条件に縛られたくないとき
- 提携審査の壁:欲しいAPIが商用承認必須で、まだ通せないとき(Skyscannerなど)
フライトデータ用途で役立つ主な機能は次の通りです。
- 定期スクレイピング: 航空会社やOTAページを定期チェックして、価格監視を自動化
- サブページ抽出: 個別の便一覧を開いて、予約ページの運賃クラス詳細などを補完
- どこへでも出力: Excel、Google Sheets、Airtable、Notionに直接送信
- APIキー設定不要: 拡張機能を入れてページを開くだけですぐ抽出開始
数少ない旅行サイトから見える運賃と時刻表だけ欲しいチームなら、まずAPIを組むよりThunderbitのテンプレートを使う方が早い場合があります。Flyin Scraper、Travelstart Scraper、Gotogate Scraperは、OTAページから便一覧、価格、ルート、時刻表項目を抜き出すための実用的な出発点です。
Thunderbitの料金と無料枠
Thunderbitはクレジット制で、1クレジット=1出力行です。無料枠では6ページまで使え、無料トライアルなら10ページまで試せます。有料プランは月額約15ドルから、または年額換算で月9ドルからで、500クレジットが含まれます。実用的なフライト監視の例として、1ルート1行で1日100ルートを追うとすると、月3,000行ほどになり、月額請求ならおおむねPro 1相当の月38ドル前後に収まります。
同じ仕事をクエリ型APIで行う場合と比べると、例えば5分おきに100便を監視すると、月に何十万回もの課金対象チェックになることがあります。価格監視に限れば、定期スクレイピングの方が費用対効果が高いことは珍しくありません。
フライト価格監視にThunderbitを試す Thunderbitのエージェント型Webスクレイパーなら、フライト運賃や時刻表のページを自動で読み取り、API連携なしで1クリックでデータを抽出できます。 Get Started Free
向いている用途
価格監視、競合分析、ニッチな航空会社データ抽出、ほかのフライトAPIのデータ検証。予約、発券、認定済みのリアルタイム運航追跡には向きません。
2. Amadeus(2026年7月以降はエンタープライズのみ)
Amadeusは世界最大級のGDS提供企業のひとつで、長年にわたり、フライト検索、価格取得、予約を必要とするスタートアップにとって、Self-Service APIの定番候補でした。Flight Offers Search、Flight Offers Price、Flight Create Orders、Seatmap Display、旅のアイデア提案、最安日検索など、カタログは非常に豊富です。ただし、その扉は2026年7月17日に閉じました。新規チームに残されたのはEnterpriseのみです。
本番環境では、Self-Service経由で予約を成立させた場合、フライト検索呼び出しに90%の割引が適用される仕組みもありました。実際に航空券を販売するアプリにとっては、大きな後押しでした。こうした優遇がEnterprise契約の中で残るかどうかは、商談次第です。
Amadeus Self-Service終了:2026年7月に何が起きたのか
これは、競合記事があまり触れていない部分です。PhocusWireは2026年2月9日に、Amadeusが新規登録の停止と、既存ユーザー向けSelf-Service APIポータルの廃止を2026年7月17日に実施すると報じました。Tragentoも同じ日付を裏付ける内容を掲載し、APIキーが無効化され、Self-Serviceポータルにアクセスできなくなると伝えました。その日付はすでに過ぎ、ポータルはオフラインとなり、既存のSelf-Serviceキーも使えません。
つまり、スタートアップや個人開発者に残る道はAmadeus Enterpriseです。ただし、それにはIATA/ARC認定が必要になる場合があり、商業面・運用面のハードルはかなり高いです。Amadeusのセルフサーブ時代は終わりました。
Amadeusの料金とアクセス
今や、個人開発者向けの無料枠はありません。Self-Serviceのテスト環境――毎月の無料クォータ、制限付きキャッシュデータ、10 TPS上限――も、ポータルとともに2026年7月17日に終了しました。残っているのはAmadeus Enterpriseで、料金は商談ベース、しかも認定や既存GDS契約が前提です。もしあなたが「0円で始められる選択肢」を探してこの一覧を見ているなら、Amadeusはもう該当しません。
向いている用途
エンタープライズ向け旅行販売会社、大手OTA、IATA/ARC認定済み、または既存GDS契約を持つチーム。2026年に新規プロジェクトを立ち上げるスタートアップには、まずDuffelを推し、移行中の価格監視にはThunderbitを橋渡しとして使うのが現実的です。
3. Duffel
Duffelは、Amadeus Self-Serviceからの移行先として最も分かりやすく、実際のユーザー評価でもそれが裏付けられています。NDC経由で航空会社と直接接続するモダンなREST APIで、主要キャリアやLCCを含む300社以上をカバーしています。検索 → オファー → 注文 → 発券という一連の予約フローを、1つのわかりやすいAPIで扱えます。
スタートアップにとって最大の魅力は、Managed Content利用時に販売者がARC/IATAの旅行会社である必要がないと明言している点です。これは非常に大きな障壁の解消です。
Duffelの料金と無料枠
Duffelは料金体系を公開しており、確定したフライト注文1件あたり3ドル、Managed Contentは注文総額の1%、有料付帯サービスは1件1ドル、さらに検索対予約比が1,500:1を超えた場合は検索1回あたり0.005ドルが加算されます。テストモードは無料で、Duffel Airwaysというサンドボックスを使います。ただし、テスト上の価格や時刻表は現実的な内容ではありません。
向いている用途
Amadeus Self-Serviceから移行するチーム、予約フローを作るスタートアップ、認定要件なしでモダンなAPI設計を使いたい開発者。
4. Kiwi.com Tequila(招待制)
Kiwi.com Tequilaは、柔軟な旅程、複数都市ルーティング、仮想乗継ぎで知られています。つまり、通常はコードシェアしない航空会社同士を組み合わせられるということです。「どこへでも飛べる」旅程検索を作りたいなら、Tequilaのルーティングロジックはかなり強力です。
Kiwi.com Tequilaの料金とアクセス
2026年にはアクセス形態が大きく変わりました。古いドキュメントには無料APIキーアクセスが書かれていましたが、Tequilaはもうセルフサーブ登録を受け付けていません。今は招待制の提携プログラムとして運営されており、新規開発者が自力でキーを取得することはできません。残された経路は商用提携か、あるいは集約経由です。Travelpayoutsの現在のKiwi APIヘルプページによると、少なくとも月間50,000 MAUのプロジェクトであることがアクセス条件です。収益モデルは通常、予約時のコミッション型です。
向いている用途
メタサーチアプリ、旅行インスピレーション系ツール、複雑な複数都市の旅程作成。ただし、アクセス条件をクリアできる場合に限ります。
5. RapidAPI経由のSkyscanner API
Skyscannerの公式Travel APIは提携制です。商用利用が前提で、パートナー申請を通じた個別審査が必要です。開発者向けドキュメントでは、52以上の市場、30言語、1,300以上の供給パートナーをカバーするグローバルコンテンツが案内されています。
小規模開発者向けには、RapidAPIマーケットプレイスにSkyscanner風のデータを提供する掲載があります。APIHiverの2026年向けチュートリアルでは、RapidAPI上のSky Scrapperが月100リクエストまで無料と紹介されています。ただし、これらは第三者掲載であり、公式のSkyscanner提携ではありません。データ権利や鮮度は異なる可能性があります。
Skyscannerの料金とアクセス形態
公式提携の料金は商談内容によって決まります。RapidAPIの料金帯は掲載ごとに異なります。重要なのは、公式Skyscanner提携ならライブ価格と参考価格が得られる一方、第三者のRapidAPI掲載はデータが制限されたりキャッシュ済みだったりする可能性がある点です。
向いている用途
十分な実績があり、メタサーチUIを作る旅行会社、価格比較型のアフィリエイトサイト、提携審査を通過できるだけのトラフィックがあるチーム。
6. FlightAware AeroAPI
FlightAware AeroAPIは、リアルタイムのフライト追跡における定番です。ライブ位置情報、遅延、欠航、搭乗口情報、履歴データを扱えます。ADS-Bフィードを基盤としており、運賃検索や予約には向きません。FlightAwareは2025年に6,900万便以上を追跡しており、1日あたりおよそ189,000便に相当します。
FlightAwareの料金と無料枠
Personalプランでは、月5ドル分までの無料クエリ利用が含まれます(ADS-Bフィーダーは月20ドル)。Standardは月最低200ドルからで、1秒あたり5 result sets。Premiumでは1秒あたり100 result setsです。月5,000ドルを超えるとボリューム割引が適用されます。
ここでコストが跳ねやすいのが、500便を5分おきに監視するようなケースです。これは月432万回のチェックになります。仮に1 result setあたり0.002ドルでも、月8,640ドルです。
クエリ型APIでは、ポーリング頻度がそのままコストを左右します。
向いている用途
空港運用、遅延対応アプリ、送迎配車、物流、フライト状況表示。
7. AeroDataBox
AeroDataBoxは、RapidAPIとAPI.Market経由で使える、手頃な価格の追跡・空港データAPIです。料金ページでは、Basic無料枠が月600 APIユニット、Proが月5.35ドル、Ultraが月32ドル、Megaが月160ドルと案内されています。
ここでのユニットはリクエストとイコールではありません。エンドポイントごとに消費量が違います。また、データの網羅性はベストエフォートです。カバレッジページでは、たとえば米国は時刻表100%・ライブ状況/時刻86%、フランスは92%・79%といった例が示されています。ターミナル、搭乗口、手荷物ベルトのデータもありますが、保証ではなく「sometimes」とされています。
AeroDataBoxの料金と無料枠
Basicでは月600ユニットが無料で、レート制限は1秒1リクエストです。さらにRapidAPI側でも1時間1,000リクエストの制限があります。
向いている用途
安価な空港/運航状況データが必要な小規模アプリ、試作、そして他のデータソースと組み合わせて結果を補強したいケース。
8. Aviationstack
Aviationstackは、リアルタイムおよび履歴フライトデータ、時刻表、航空会社、空港、機体情報を扱うシンプルなREST APIです。料金ページによると、無料プランには個人ライセンスとHTTPS付きで月100リクエストが含まれます。有料プランは、Basicが月49.99ドルで10,000リクエスト、Professionalが月149.99ドルで50,000、Businessが月499.99ドルで250,000です。
履歴便、航空会社ルート、自動補完、フライト時刻表、将来便はすべて有料枠のみです。無料プランは60秒に1リクエストまでで、結果上限も100件です。
向いている用途
フライトアプリの試作、時刻表データが必要な小規模案件、深さよりシンプルさを重視するダッシュボード。
9. FlightAPI.io
FlightAPI.ioは、フライト価格、空港時刻表、追跡系エンドポイントに注力しています。700社以上の航空会社をカバーし、片道、往復、複数都市の価格データと予約リンクを提供しますが、直接予約はできません。
FlightAPI.ioの料金と無料枠
FlightAPI.io自身のページ内でも、無料枠の表記が一貫していません。製品ページでは20無料クレジットと書かれていますが、ドキュメントには30日あたり100リクエストとあります。ブログでは、Freeは20回、Liteは月49ドルで30Kクレジット、Standardは月99ドルで100Kクレジット、Plusは月199ドルで500Kクレジットと紹介されています。1回あたりのクレジット消費は、片道2、往復2、複数都市5、フライト追跡1、空港時刻表2です。
向いている用途
価格比較ダッシュボード、運賃アラート、発券までは不要な、予算重視のスタートアップ。
10. Travelpayouts
Travelpayoutsは、この一覧の中でも少し特殊です。従来の有料APIではなく、アフィリエイト優先のプラットフォームだからです。パートナーは旅行ブランドを紹介し、アフィリエイトツールを使い、APIにアクセスして、コミッションを得ます。報酬は通常、フライト予約金額の1.1〜1.5%です。呼び出しごとに払うのではなく、予約ごとに稼ぐ仕組みです。
Travelpayoutsの料金と無料枠
登録とData APIの利用は無料です。ただし、完全なリアルタイムのAviasales Search APIには月間50,000 MAUが必要です。レート制限はエンドポイントごとに異なり、/v1/prices/calendarは300 RPM、/statistics/v1/execute_queryは30 RPMです。Travelpayoutsは、頻繁に使うデータはキャッシュすることを明確に勧めています。
その代わり、データの鮮度には妥協が必要です。結果はキャッシュ済み/集計済みであり、ライブのショッピングクエリではありません。SEOコンテンツ、セールページ、「いつ飛ぶのが得か」といった機能には十分ですが、リアルタイム運賃比較エンジンには物足りません。
向いている用途
旅行ブログ、アフィリエイトサイト、特価集約サイト、そしてマネタイズがライブ発券より重要な「ベストな渡航時期」コンテンツ。
フライトAPI比較表:横並びで確認
| API / ツール | 無料枠 | 開始価格 | データ種別 | レート制限 | セルフサーブ可? | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Thunderbit | 6ページ、トライアル10ページ | 月約15ドル、または年払いで月9ドル | スクレイピング / 監視 | プラン依存 | はい | 価格監視 |
| Amadeus | 2026年7月17日の終了以降はなし | Enterpriseの商用契約 | 検索 / 予約 / 旅行データ | Enterprise契約で決定 | いいえ。Enterpriseのみ | エンタープライズ旅行アプリ |
| Duffel | テストモード無料 | 1注文3ドル + Managed Content 1% | 予約 / 発券 | 検索対予約1,500:1を超えると追加課金 | はい | 予約系スタートアップ |
| Kiwi Tequila | なし。招待制提携アクセス | コミッション / 提携 | 柔軟な検索 / 予約 / アフィリエイト | 公開情報は不明瞭 | いいえ。招待制 | 複数都市検索 |
| Skyscanner公式 | 公開無料枠なし | 商用契約 | メタサーチ | パートナーごとに異なる | いいえ | 実績あるメタサーチ |
| RapidAPI経由のSkyscanner | 月約100リクエスト(第三者) | 掲載ごとに異なる | メタサーチ風 | 掲載ごとに異なる | RapidAPI経由で可 | 小規模テスト |
| FlightAware AeroAPI | 月5ドル分のクエリクレジット | Standardは月200ドル〜 | 追跡 / 状況 / 履歴 | Personalは月10 result sets相当/分 | はい | 運用追跡 |
| AeroDataBox | 月600ユニット | RapidAPI Proで月5.35ドル | 状況 / 時刻表 / 空港 | Basicは1秒1リクエスト | 可能(マーケットプレイス経由) | 手頃な状況データ |
| Aviationstack | 月100リクエスト | 月49.99ドル | 状況 / 時刻表 / 静的データ | 無料枠は60秒に1リクエスト | はい | シンプルなREST試作 |
| FlightAPI.io | 無料20〜100回(記載に不一致あり) | Liteは月49ドル | 価格 / 時刻表 / 追跡 | プラン依存 | はい | 低予算の価格検索 |
| Travelpayouts | 無料のアフィリエイト登録 | コミッション型 | アフィリエイト運賃 / トレンド / データ | エンドポイントごとに30〜600 RPM | はい。ただし検索は制限あり | アフィリエイトサイト |
相性の良い組み合わせとしては、予約と運航乱れ対応を両立するならDuffel + FlightAware、アフィリエイト記事と元ページ価格検証ならTravelpayouts + Thunderbit、低コストの試作に補助スクレイピングを足すならAviationstackまたはAeroDataBox + Thunderbit、が考えやすいです。
「安い」フライトAPIに隠れた本当のコスト:料金ページでは分からないこと

フライトデータの世界では、表示価格だけを見てもあまり意味がありません。目立たないところに3つのコスト要因があります。
ポーリングコスト。 Webhookやアラート用エンドポイントがないAPIは、何度も呼び出すしかありません。500便を5分おきに監視すると、月432万回のチェックになります。1回0.002ドルとしても月8,640ドルです。しかも、これはエンドポイント次第ではかなり控えめな見積もりです。
キャッシュ制限。 APIによっては結果のキャッシュが禁止されており、同じデータでも毎回有料呼び出しが必要になります。Travelpayoutsがキャッシュ推奨なのは良い兆候です。Duffelのドキュメントでも、予約直前に最新の価格を使うべきと案内されていますが、これは再確認の呼び出しが積み上がることを意味します。
上位プランでのデータ削減。 リアルタイムの搭乗口、ターミナル、手荷物ベルト、完全な履歴データは、エンタープライズ枠(多くは月500ドル以上)にしか入っていないことがよくあります。AeroDataBoxでも、多くの運用項目は低いプランでは「sometimes available」とされています。
具体的なコスト比較をひとつ挙げます。Thunderbitの定期スクレイピングで、1日100ルートの運賃変動を監視する場合、月3,000出力行ほどで、Pro 1なら月約38ドルです。一方、クエリ型APIで100便の運航状況を5分おきに確認すると、月864,000回のチェックになります。1回0.002ドルなら月1,728ドルです。用途は違いますが、この差は「ポーリング頻度こそが本当の予算破壊要因」であることを示しています。
コストを抑えるコツ:
- APIの利用規約で許される範囲では、データを必ずキャッシュする
- 「価格発見」と「予約直前の再確認」を分ける。ユーザーが購入直前になるまで再確認しない
- 可能ならポーリングではなくWebhookやアラートエンドポイントを使う
- 同じユーザー検索を重複排除する
- 低頻度のスクレイパー(Thunderbitなど)とAPIを組み合わせ、例外ケースまで全部有料エンドポイントに投げ込まない
どんなときにスクレイピングがフライトAPIより有利か、そして逆にそうでないか
これは、どちらか一方を売り込む話ではありません。どの方法が現実的かを見極めるための実践的な判断軸です。
スクレイピングが勝つ場面:
- 集約APIでカバーされていない、特定航空会社サイトの価格が欲しい
- データの正本である航空会社サイトとAPI結果を照合したい
- ボリュームが少なく、APIの最低利用条件に見合わない
- 必要なAPIが提携審査の壁で使えない(Skyscannerなど)
APIが勝つ場面:
- 予約 / 発券機能が必要。スクレイピングでは発券できない
- 分単位より速いリアルタイム追跡が必要(ADS-Bフィード)
- 規制やコンプライアンスのために認定済みデータが必要
- 再配布に関して、予測可能な商用利用権が必要
私の経験では、賢いチームは両方を使います。APIで広いカバレッジと予約機能を確保し、スクレイピングで例外対応、検証、ニッチなルートを補います。Thunderbitはまさにスクレイピング側に適しています。AI搭載のChrome拡張機能で、航空会社やOTAページからフライト価格や時刻表をコードなしで抽出し、Google SheetsやAirtableへ出力し、定期実行で継続監視もできます。eコマースから商品をスクレイピングする方法や、WebサイトからExcelへデータをコピーする方法については、Thunderbitブログでも詳しく紹介しています。
法的な注意点として、公開Webページにアクセスできることと、無制限に商用再利用できることは別です。利用規約を確認し、レート制限を守り、契約上の権利が必要な場合は公式APIを使ってください。
自分の用途に最適なフライトAPIの選び方
簡単な判断ガイドはこちらです。
- 予約エンジンを作る? まずはDuffel。IATA/ARC認定がある場合のみAmadeus Enterpriseを検討。
- リアルタイム追跡が必要? 高い信頼性の運用データならFlightAware。低コスト試作ならAeroDataBoxかAviationstack。
- 運賃比較サイトを作る? 条件を満たせるならSkyscanner公式。軽めの選択肢ならFlightAPI.ioかTravelpayouts。招待を取れるならKiwi Tequila。
- API契約なしで価格監視したい? Thunderbit。
- 旅行アフィリエイトサイトを運営している? TravelpayoutsとSkyscannerのアフィリエイト製品。
- Amadeus Self-Serviceを使っていた? そのキーは2026年7月17日に使えなくなりました。最も現実的な移行先はDuffelで、移行中の価格監視にはThunderbitが橋渡し役になります。
- コーディング経験がない? もっとも始めやすいのはThunderbitかTravelpayoutsです。ほかの選択肢は、おすすめの無料AIウェブスクレイピングツールのまとめも参考にしてください。
2026年のフライトデータ環境は、これまで以上に細分化されています。ただ、それは同時に、あらゆる予算と用途に合うツールがあるということでもあります。まずは、自分の本当の仕事が何か――予約、追跡、価格取得、アフィリエイト――を正しく分類し、そのカテゴリの中で各ベンダーを比較してください。
実際のフライト価格スクレイピングの流れを見たいなら、ThunderbitのChrome拡張機能をぜひ試してみてください。無料枠でも、いくつかの航空会社ページなら十分検証できます。予約やリアルタイム追跡が目的なら、それぞれDuffelかFlightAwareから始めるのがよいでしょう。最悪なのは、間違った種類のAPIの上に作り込み、半年後にそれに気づくことです。
よくある質問
1. 無料で使えるフライトAPIはありますか?
あります。ただし、本番環境で無制限にライブ運賃を取れるものはありません。無料または試作向けとしては、Aviationstack(月100リクエスト)、AeroDataBox(月600ユニット)、FlightAPI.io(無料20〜100回)、Travelpayouts(無料のアフィリエイト登録)、Thunderbit(6ページ無料)などがあります。それぞれデータ種別と制限が違うので、上の無料枠表を確認してください。Amadeusはもうこの一覧には入れられません。Self-Serviceのサンドボックスは2026年7月17日に終了しました。
2. Google Flights APIはどうなりましたか?
公開されているGoogle Flights APIはありません。GoogleはQPX Expressを2018年4月10日に終了し、後継を出していません。代替候補としては、Skyscanner、Duffel、FlightAPI.io、招待を得られるならKiwi Tequila、またはThunderbitのようなツールでGoogle Flightsをスクレイピングする方法があります。
3. Amadeus Self-Service APIは終了したのですか?
はい。2026年7月17日に終了しました。PhocusWireは2月の時点でその日付を報じており、実際にその通りになりました。ポータルは消え、Self-Serviceキーは使えません。新規ユーザーは登録自体できず、残る選択肢はAmadeus Enterpriseのみです。予約用途なら、移行先として最も推奨しやすいのはDuffelです。
4. APIの代わりにフライトデータをスクレイピングできますか?
価格監視、検証、少量の公開データ抽出なら可能です。Thunderbitのようなツールなら、航空会社やOTAサイトの表示運賃をコードなしで抽出できます。発券、認定済み運用、高頻度のリアルタイム追跡には、適切なAPIが必要です。
5. 予算が限られたスタートアップに最適なフライトAPIはどれですか?
予約なら、透明性の高い注文単価で始めやすいDuffelが最も実用的です。状況データなら、AviationstackやAeroDataBoxが手頃です。運賃/価格の実験なら、FlightAPI.ioやTravelpayouts Data APIが向いています。ルート、航空会社、OTAページがAPIに載っていないときや、都度課金なしで定期的な価格検証が必要なときは、Thunderbitを足すと便利です。
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